岡崎の変わるまちなか「QURUWA」と何する?

レポート後半|QURUWA事業リノベーションスクール2023

第2回目となる2023年度版の「QURUWA事業リノベーションスクール」(以下「事業リノスク」)。このレポートでは、前後半に分けて、最後の日に実施された最終プレゼンと座談会についてお伝えしていきます。

最終プレゼンテーションについては、前半のレポートをどうぞ。

座談会

事業リノスク最終発表後、事業リノスク参加者、ゲスト、事務局で座談会を実施しました。テーマは「リノスクコミュニティの展望」

事業リノスクを通して仲間ができて、これから一緒に事業をしていくという人たちも既にいます。今後、QURUWAでも、それぞれの地域でも、事業を仕掛けていくことにより、それぞれの地域が活性化することが予想されますし、それが期待されています。他人ごとではなく、各参加者自身が、より自分たちの事業をより推進する状況をつくるため、このリノスクのコミュニティをどういう拠り所にしたいか、どういう場にしたいかということを議論しました。

まずは事務局の畑さんが、「事業リノスク参加者の事例は属人的で、仕組みを知ったところで真似することはできない。」と述べた上で、せっかくなら起こっていることを共有できる場があると良いのではないか、と提案しました。

例えばプラットフォームがあって、そこに活動していることが随時上がっている。それぞれ事業をしていたら、停滞することも、加速することもあって、その停滞したときの励みになるでしょうし、みんなで動かしてるんだなっていう感覚をずっと持ち続けるということが大事なので、サロンのような、何か共有できる場があるといいかなと思います。

畑さん
事務局の畑さん

そして、岡崎まち育てセンター・りたの天野さんは、「事業リノスクの活動が、ペースメーカーの役割を果たしていた。」と語りました。

「次に向けて何しようか」と考えるし、他の人たちの進捗を目の当たりにすると、すごく刺激になりました。

天野さん

その一方で、こういう場を持ち続けるとなると少なからず負担があるということにも触れ、そこをどのようにペースメイクをしながら刺激しあっていくかが課題であるとも述べました。

岡崎まち育てセンター・りたの天野さん

大冷工業の大場さんは、オンラインの場だけだと、発信力のない人は傍観者になってしまう寂しさがある、年に一回程度の飲み会などの集まる場もほしいと語りました。

みんなこの日に集まりましょうっていうのが決まっていても面白いのかな。そこで、今年はこことここがコラボしてこんなことやります、とか、今年のテーマはこれで行くので、例えば中山間の方へ行ってみましょうとか、そういうのはすごく面白そう。皆さんの現場に行ってみたいです。そのときは、つばさ観光さんのバスでよろしくお願いします。

大場さん
大冷工業の大場さん

また、皆で集まる場として、スノーピークビジネスソリューションズ(以下:SPBS)、ドゥーラステーションめぐるが名乗りを挙げました。

SPBSの野村さんは、自社が経営する「Camping Office osoto」(以下、「オソト」)について、何か新しいことをしたい企業や個人が集まれる場にしたいという思いがあると語りました。

皆さんの意見を聞いて、それはまさにオソトの役割だと思いました。また、オソトでは月に一度、第三金曜日に焚き火をしています。誰でも参加できる会なので、そのときに来れる人、来たい人だけ集まっていただいて、ふらっと立ち寄れる場所として、皆さんに利用してもらいたいです。

野村さん
SPBS 野村さん

ドゥーラステーションめぐるの松本さんは、事業リノスクのプレゼンや自社事業に追われていて、本当は皆と交流したいけれど、その優先順位をあげることが難しいジレンマを語りました。

みんなとより関わることができれば、もっと違うことができるのではないかと思うけれど、オンラインで見てるだけになっちゃうと思うんです。でも私自身は対面で会って話すというところも大事にしていきたい。集まるとなると、うちのtetowaでの託児やデイサービスは夕方までなので、夜空いている時間を活用してもいいのかなと思います。

松本さん

続けて松本さんは、この事業リノスクコミュニティの男女比にも触れ、女性の参加者も増えてほしいと語りました。

ドゥーラステーションめぐる 松本さん

今回が全6回のうち最終プログラムということで、参加者同士の距離も縮まり、終始和やかな雰囲気でした。

最後に、事務局の矢ヶ部さんは、「コミュニティづくりはトライアンドエラー」だと語り、緩い枠のなかで、それぞれのスタンスで関わりながら情報共有を図り、長続きするコミュニティを皆でつくっていきたいとまとめました。

参加者の声・今後の可能性

普段なら出会うことのない企業が、業種の垣根を越えてつながる・協業することができるところが、事業リノスクの特徴であり利点だと言えるでしょう。

他参加者の熱量や思いに触れ、事業リノスク期間中に自社事業のリノベーションを遂行するだけでなく、QURUWAに拠点をつくった方もおられ、多くのイノベーションが生まれました。

参加者からは、「今まではやりたくてうずうずしていたことを実行に移すことができた」と、事業リノスクへの参加が、行動すること、チャレンジすることへのきっかけになったとの声が多く寄せられました。

また、これまで出会わなかった事業者と関わり、議論しあうことで、「まちの魅力を再発見できた」「まちに拠点をつくりたいという考えを持った」など、今まで気づかなかったQURUWAエリアの魅力を認識した方や、「旅行先で魅力があるのに埋もれている地域を見つけて、他県ながらもったいないと感じるようになった」とまちを見る視点の変化を感じた参加者もいらっしゃいました。

そして、自分だけでは繋がれない人と繋がることができた、行政が間に入っていることで安心して異業種交流ができたという声もあり、横の繋がりが強まったと感じる方も多くいました。

今年度の事業リノスクも多くの好評をいただきまして、来年度も開講する予定です。QURUWA地区や岡崎市で事業を展開している・していきたい本気の企業のみなさんのご参加をお待ちしています。

公開日:2024.01.10

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